ショック!撮影データが消えた!
遠征先で撮影した珍しい機体、一度きりしかないイベント、など。
二度と撮れない大切な撮影データが消えてしまったら、ショックですよね。
撮影データって、こんなことで消えてしまいます。
◎機械の故障や、システムの不具合
⇒機械はいつか必ず壊れる。しかも、いつ壊れるかはわからない。
⇒ソフトやシステム自体の不具合でデータが消失する可能性もある。
⇒パソコンが故障して修理に出したら、ハードディスクが初期化された。
◎操作ミス(実は一番ありがちでは?)
⇒うっかり削除したり、同じ名前のファイルで上書きしてしまった。
⇒外付けハードディスクの外し方を間違えて、データが破損した。
◎コンピュータウイルス
⇒外部から侵入したウイルスでデータが消されてしまうことも。
◎落雷、火災、地震、津波などの災害
⇒災害はいつどこで起こるかわからない。
バックアップがあれば復元できます。
普段とは別の場所にデータのコピーを保管する。
それがバックアップ。
じゃあ、バックアップって具体的にはどうするの?
まずバックアップ先を用意しましょう。
何を用意すればいいかわからない人は、まずは外付けハードディスクがおすすめです。
【バックアップ先の紹介】
外付けハードディスク
据え置き型のものとポータブルタイプの2種類があります。 |
NAS(ナス)
ネットワーク接続記憶装置(Network Attached Storage) |
内蔵用ハードディスク(ベアドライブ)
主にデスクトップ型パソコンに使用する3.5インチのハードディスクです。 これを100均の収納ケースに保管されている人もいらっしゃるそうです。 ちなみに外付けハードディスクも中にベアドライブが入っていますので、メーカーの保証外ですが、外付けハードディスクの中身を交換することもできます。 |
DVD-R
大抵のパソコンで使えるのでハードディスク以外のデータ保存メディアとして一般的。データ用と録画用があります。 |
ブルーレイディスク(BD-R)
25GB、50GB、100GBの3種類が販売されています。100GBのものはBD-XL対応のドライブでしか扱えません。書き換え可能なBD-REもありますが、バックアップの用途には意味が有りません。 録画用、データ用のどちらを使っても問題ないですが、大抵は録画用の方が安いです。DVD-Rと同じく安価なディスクは記録の安定性が悪く、必要な時に劣化して読み込めなくなっていることがあるので、信頼できる製品を使うこと。 なお、記録面の保護層がDVD-Rより随分薄いので取扱いには注意が必要です。不織布タイプのケースを使うなら、BD対応の物が安心です。 業務用のアーカイブ向けBD-Rは専用のディスク及びドライブが必要ですが、銀行帳票・公文書・電子カルテなど長期保管義務のある業務を対象として作られているのでバックアップ用途にはかなり安心です。 |
クラウドストレージサービス
インターネット上にデータを保存するサービス。 インターネットを使いますので、アップロードするのにそれなりの時間は必要になります。 また、一度に大量のデータをアップするとプロバイダーの通信速度制限を受ける事が有ります。 無料のサービスではGoogleフォトがお勧めです。 有料のプライムメンバー向けサービスのamazonプライム・フォトだと、写真データはjpegもRAWも劣化なしで容量無制限。(ただし、動画データは容量カウントされるので注意が必要) Adobe Creative Cloud(有料)のメンバーならLightroom mobileも解像度は落とされますが、容量無制限。スマホ、タブレットからもRAW現像が出来たりします。2016年6月16日現在、PCから動画をアップすることはできないですが、スマホからだと動画をアップできます。 |
(ご参考)テープドライブ
磁気テープを使ったバックアップ。 |
【考え方】
データのコピーを別の場所に取っていざというときに備えるのがバックアップです。
一番重要な事は定期的に複数のバックアップを作る事です。
・外付けハードディスク+光学メディアなど、複数の方法でバックアップする。
・操作ミス対策として、書き換えが簡単にできないBD-RやDVD-Rに保存する。
・製造不良を避ける為、バックアップ用のハードディスクはメーカーや製造時期が違う製品の方が望ましい。
・システムの不具合対策として、システムとデータを別ドライブで運用(システムが初期化されても、データはそのまま残る)
・災害対策として、クラウドに保管する。(サービスが続いている限り、個人で管理するより安全かも)
・さらに、親戚や知人など、遠く離れた場所にバックアップメディアを保管するとより安全です。
【手順】
詳細はいずれ別記事で紹介したいと思いますが、簡単に言うとデータファイルをコピーするだけです。
定期的に行うことをお勧めしますが、面倒なのでソフトなどで自動化すると良いと思います。
外付けHDDにバックアップする場合、
1.エクスプローラー(Windows)やファインダー(Mac)などで単純にコピーする
2.市販のバックアップソフトを使う
3.フリーのバックアップソフトを使う(BunBackupが有名)
4.OSのバックアップ機能を使う。
などがあります。
大切なデータは確実にバックアップして守りましょう!
以上です。
(補足1)RAID
データの冗長化(じょうちょうか)で安全性を高める方法として、RAID(レイド)という仕組みがあります。
データを複数のHDDに重複させて保存するのでバックアップに似ていますが、バックアップでは有りませんのでご注意を。(機械的故障には対応できます)
(補足2)記憶域
Windowsには記憶域という仮想化技術があり、複数のHDDをまとめて記憶域プールというものを作り、ミラーリングやストライピングといった用途に合わせた記憶域ドライブをいつでも自由に作成できる仕組みがあります。容量を後から自由に増加させる事が出来る上、物理的に存在しない容量に設定することもできます。容量が物理的に足りなくなった時点でドライブを追加すれば大丈夫という「シン・プロビジョニング」という仕組みです。(記憶域については後日別記事をアップする予定)